今日も8時に集合し、朝食のブッフェをいただいてから、B.Cウッドの展示会に参加しました。
朝食の後での開会式です。世界中のバイヤーがこの展示会に参加しており、B.C州の要人から歓迎のスピーチがありました。
展示会ですが、東京ビックサイトで開かれる建材商社の見本市とは違い、意外にこじんまりとしていました。
しかし、出店企業数は多く、ティンバーフレームやログハウスの会社、木材の会社、木製窓、ドアの会社など、80社ほどが出展していました。
昨日お会いしたARATAが所属するOPENSPACEも出展されており、いろいろなプロジェクトの3Dモデルを拝見し、とても勉強になりました。
見慣れた物も多い中、とてもユニークなドアを見付けたので、紹介いたします。
表面に、彫刻刀で模様を付けた様なデザインが施してあります。
実は、この加工はハンドメイドではなく、コンピューター制御の機械によるものだそうです。
とてもそのようには見えないような、自然な風合いが出ていました。
塗装はご覧の通り、ウレタン樹脂のようなピカピカのペンキを塗っていたので残念でしたが、自然塗料で仕上げればもっと雰囲気が出るでしょう。
来週に訪問するVICTORIAという街からの出展でしたので、「VICTORIAに行くから、会社に寄ってもいい?」と聞いたら、他の展示会に出展するから留守の予定だと返事が返ってきました。残念!
この日の午後は、Whistlerの住宅地の視察ツアーに参加しました。
ツアーの案内役は、日本に住んだことのあるScott。日本語が達者で、ジャパニーズジョークも分かるカナディアンでした。
最初に視察したのは、モダンなティンバーフレーム。
昨日の物件に劣らず、超豪華仕様でした。
キッチンはオープンキッチンでダイニングカウンターと一体型でした。
もちろん、ダイニングテーブルは別にあります。
また、地下にはパーティールームがあり、そこにもキッチンバーとビリヤード台が置かれたプールバーとなっていました。
ちょっと、贅沢すぎ!
案内してくれたJune Yangによると、カナダの人は、ホームパーティーが日常ですからね。とのこと。
次に視察したのは、Whistlerのリゾート建築ではなく、Whistlerで働く人のための住宅地。
Whistlerの土地価格は、オリンピックの開催も控えて、ものすごーく高騰しており、カナダやアメリカの大金持ちの所有がほとんどなのだそうです。
これを問題視したWhistler市が、一般の住宅地を開発したのです。
ロケーションは湖を眺められる好立地でしたが、なんと、山を切り崩した崖の上。
日本でこんな開発をしたら、アウトでしょう。しっかりした土留めもありません。
案内役のScottも、この辺りは雨が多いので心配だと言っていました。
余り辛口な批評は好きではないのですが、(Scottがもし、このBlogを見ていたらごめんなさい。)視察した現場で感じたことは、「品質は日本のほうが勝っている。」ということです。
そもそも、現場監理がなっていません。特にゴミの後始末が悪い。衝撃的すぎて写真を見せることはできませんが、これではいい仕事はできないし、安全上の問題も有りです。
後日、バンクーバーアイランドに在住でカナダの建築会社に勤務の友人にこのことを話すと、現場監督によってかなり差があるよ。とのことでしたが、Whistler市の開発でこれは無いなと思いました。
デザインは、最近アメリカのWEST COASTでも流行のフラット屋根が多く見られました。が、写真に注目。
屋根の勾配が緩く、また、集水の樋もないため、3日前の雨が屋根に溜まっています。冬が心配になります。。
気を取り直して、次の視察現場へと向かいました。
丸太をそのまま化粧にした、POST&BEAMの家。これが、本来のWhistlerのリゾート建築です!
工事中でしたが、こちらは現場監督がしっかりと管理をしているらしく、とてもきれいでした。
この後、エコハウスを見学しながら建築会社の社長にいろいろ話を伺いましたが、ちょっと理解ができませんでした。
というのは、「断熱に自信があるから、暖房の熱源がないんだ!地熱利用も、ソーラーも入れていない。ガラスも熱反射ガラスを使っている。」
と言うことでしたが、断熱は、家を暖めてくれません。人間の体や給湯の排熱だけで家を暖めるかな?と思いましたが、床面積が100坪ほどに見えたので、とても不可能だろうと思います。→あとで考えると、熱反射は外の日射熱ではなく、室内から外に逃げようとする熱の反射だったのかも。だとすれば、冬の晴天時には日射熱で屋内の気温が上がる可能性は大いにあると思い直しました。(パッシブデザイン)
マイナス20度の真冬に訪問できれば、体感できるのですが。。
今日の視察は、ここまで。
日本の家づくりをカナダに逆輸入して、カナディアン達を驚かせたいな!