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オリンピック競技場の視察

今日はオリンピック競技場の視察ツアーに参加です。
天気は生憎の雨模様でしたが、午後からは回復しました。

ツアーでは、コンベンションセンター→ロブソンスクエアー→フィギュアスケートの練習場→スピードスケートの競技場の4箇所を廻りました。
1.コンベンションセンター
ここは、オリンピック報道の拠点となる建物で、WATER FRONTのカナダプレイスというヨットの帆型の建物の隣に建てられていました。
印象的だったのは、木の小口を並べて重ねた様な壁と、海にせり出した展望ホールでした。

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このホールの床はカーペットなのですが、海と同じ色に見える様な素材が選ばれていました。

説明によると、天気の良い日は青く見え、曇りや雨の日はグレーに見えるそうです。

天気に関わらず、海との一体感を出す工夫だそうです。この日は、グレーに見えていました。

ここでも、有機的建築の設計手法が感じられます。

2.ロブソンスクエア

ロブソンはダウンタウンの中心街で、その一角にあるのがロブソンスクエア。

もともとは半地下の公園の様になっていて、小さなスケートリンクなどがありました。

この場所に、海外から視察に訪れる客人のためのゲートステーションが作られていました。

万博のパビリオンのような展示スペースで、オリンピック開催場所であるBritish Columbia州(略してB.C州)の産業や観光、文化について知ることができます。

ホールの天井には、B.C州に生植する樹種の板が何枚もぶら下がっていました。

これらの板は、わざわざ製材した物ではなく、間伐材やダムに引っかかった木、またはパインビートルという虫によって食害された木から作られたと説明がありました。

興味深かったのは、パインビートルの話。

カナダ製のパイン材には、たまにカビの様な青くシミが付いた材料があります。

このシミを「ブルーステイン」といいますが、カビなどではなく、パインビートルが樹木を弱らせるために注入する毒が、木の成分と化学反応することで発生する色素成分が定着したものということです。

当初、このブルーステインが発見されたときは原因が分からずに廃棄されていたそうですが、最近の研究によると強度的な欠陥が無いことが分かり、オリンピックのための他の施設でも積極的に使用されているそうです。

また、このブルーステインの風合いを好み、家具の扉などに使用するばあいもあるそうです。

ロブソンスクエア

3.フィギュアスケート練習場&スピードスケート競技場

最初にフィギュアスケートの練習場を見学し、グルーラムランバー(glueは接着、lamはlaminateの略語で、薄板を重ねた積層材という意味。)をダイナミックに使った屋根の構造に驚きました。

しかし、次の競技場ではさらに圧倒されました!なんと、グルーラムランバーではなく、2X4材(38mmX89mm)を抱き合わせた100mの長さの湾曲した梁を使い、大空間を作っていたのです。

鉄で補強はしてるようでしたが、基本的には木のアーチ構造で屋根の重さを支えているようです。

皆様も、来年の2月にTVでご覧下さい。木材で、ここまで出来るという事を。

記念にスケートリンクの氷に触ってきました!

競技場

競技場 外観

この競技場の外壁ですが、やはり天気によって色が変わるそうです。

この時は曇りだったので、ブルーとグレーが混ざった様な色でした。

晴れた日の色を見てみたいものです。

明日は、スキーリゾートのWhistlerに移動します。

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